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更年期における女性ホルモンの変化

店頭でのご相談が多い更年期と女性ホルモンについて書かせていただきます。

代表的な女性ホルモンとして卵巣から分泌されるエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)があります。

女性ホルモンには、排卵や月経のコントロール、妊娠・出産のサポートのほか、女性の美しさと健康を守るためのさまざまな働きがあり、女性の心と体を健康な状態に保っています。

女性ホルモンは、脳からの指令によって卵巣から分泌されます。

まず、脳の視床下部から①GnRHというホルモンが分泌され、その刺激によって脳下垂体から②FSHとLHという2種類のホルモンが分泌されます。

それらのホルモンに刺激されて、卵巣から③エストロゲンとプロゲステロンが分泌される仕組みになっています。

この①~③のホルモンの関係は、会社組織の関係に例えると理解が深まります。

①が社長、②が部長、③が一般社員とします。

社長の指示によって部長が動き、その部長の指示によって一般社員が動く。

 社員の動きが悪ければ、社長や部長からの指示が増えます。

一方、社員の動きがとても良く十分な成果を得られれば社長や部長がセーブをかけます。(セーブをかけることを医学用語ではフィードバックと言います。)

会社組織においては、このような連携が日常的にありますが、体の中でもホルモンがこうした連携をすることによって女性の心と体の健康や、女性ならではの魅力が維持されています。

しかし、一所懸命になって活躍してきた一般社員も、歳を重ねていくと部長からの指示があっても若い頃のようにはバリバリ働くことが難しくなります。

すると、その状況が社長の耳に入り、もっとしっかり働くよう社長から部長、部長から一般社員へと 厳しい指示が出るようになってしまいます。

歳を重ねた一般社員は、厳しい指示に不満を持つようになり、会社全体に不協和音が生じるようになります。

これが更年期障害です。

40歳を過ぎて女性ホルモンの分泌量が減り始め、体が女性ホルモンの恩恵を受けられなくなると脳が卵巣に対して女性ホルモンをもっと出すようにムチを打ち始めます。

そのような状態を繰り返すうちに、ホルモンのバランスや自律神経のバランスが乱れるようになり、更年期特有の症状や体の不調を感じるようになります。

『女性ホルモンは、女性の体の全てを守ってくれていると言っても過言ではない』と婦人科の専門医が、講演会で話していました。

その女性ホルモンが減っていくと、想像できないような様々な病気や症状が現れるという事実も理解できます。

更年期は閉経前後の約10年間と言われますが、女性によってはその後も体調不良が続きます。

女性ホルモン剤での治療が体に合わなかったり、その治療自体に不安を感じる方は、自然由来の漢方薬など体に負担のかからない方法で心身を健康にする体づくりをすることをおすすめいたします。

お気軽にご相談ください。