基礎体温についてお話しさせていただきます。
女性の体の中では、毎日同じサイクルで赤ちゃんをつくる準備が繰り返されています。
卵子が成熟し排卵され、受精を待ち、受精されなければ生理が起こります。
このような変化には女性ホルモンが大きく関係しており、その働きによって体温も一緒に上下します。
その体温を記録することで、女性ホルモンが正常に働いているか、排卵されているかなどをある程度把握することができます。
基礎体温とは、体が休んでいるときの体温のことです。
正確に言うと「生命を維持するためだけにエネルギーを使っている状態の体温」を示します。
しかし、寝ているときには体温を自分で測定できないため、朝、目が覚めたときに測定します。
目が覚めて上体を起こしたり、トイレに行ったりするなど、体を動かしてしまうと正確な数値を測れませんので、体温計は枕元に用意しておき、目が覚めたらすぐに口に入れて測定しましょう。
体温計は、婦人体温計を使用します。
測定は毎日のことですから、ストレスや面倒に感じることのないようにする工夫が大切です。
目が覚めたら口に体温計をくわえますが、目覚めたばかりなので口にくわえたまま再び寝てしまい、寝坊してしまうこともあります。
そんな時は、目覚まし時計を2つ用意すると良いでしょう。
1つ目の目覚まし時計は、基礎体温を測定するために起きる時刻にセットします。
もう1つはその5~10分後に鳴るようにし、起床すべき時刻にセットします。
そうすることで、体温計をくわえながら寝過ごしてしまうことを回避でき、体温測定のストレスが軽減しますね。
毎日なるべく同じ時間に測るのがベストですが、寝るのが遅かったり朝早く起きなければならない日もあると思います。
そんな時は体温表の備考欄やアプリのメモ欄に測定時刻を記載しておくと良いと思います。
深夜2時以降の就寝と朝5時前の起床では、正確な体温が測定しにくいことも知っておいていただくと良いでしょう。
起床時に測定し忘れた場合は、気にせず翌日から再び起床時に測定していただければ結構です。
忘れた日は、記入せずに空白にしておきましょう。
体温表の備考欄には、性交の日、不正出血の日、おりもの、経血の量や質、排卵痛、月経痛などのほか、風邪やその他の状態、薬の服用の状態なども書き入れておくことをおすすめします。
また、飲酒、ストレス、過労、旅行など生活に変化があったときなども記入しておきましょう。
体温からは、心や体の状態をある程度把握することも出来ますので、基礎体温は測定いただくことをおすすめします。
しかし、高温期から低温に下がり月経が来てしまうことを考えると毎日測定すること自体にストレスを強く感じる場合などは、返って測定しないほうが良いと思います。
体温の数値になるべく一喜一憂せず測定できるのであれば測定いただくと良いと思います。